五十肩の治療
当院ではじまった サイレントマニピュレーション(非観血的関節授動術) についての説明です。
その劇的なまでの治療効果で今や多くの施設でおこなわれるようになっているサイレントマニピュレーション。
当院の朴基彦医師が開始し、皆川洋至医師(城東整形外科)により現在の洗練された形に昇華しています。
多くの五十肩(凍結肩)の患者に福音をもたらしたこの治療法について、以下にわかりやすく説明します。
五十肩(凍結肩)とは?
五十肩とは中高年に発症する肩の痛みです。
肩のある部位で炎症が起こり、それが肩の関節包(関節を取り囲む袋)全体に広がります。この時期は肩を動かすと痛みがあります。更に病気が進行すると、腫れた関節包がだんだんと硬くなって、関節の中が狭くなります。この時期には肩が上がらなくなりますし、夜の痛みで目が覚めたりします。
その後、1-2年かけて徐々に関節包の硬さはとれてきて、腕も上がるようになると言われていますが、実際には、なかなか良くならず痛みや腕の上がりづらさで困っている患者さんがたくさんいらっしゃいます。
サイレントマニピュレーション(非観血的関節授動術)とは?
五十肩の新しい治療法です。
日本では当院が開始した治療法になります。
肩や腕の痛みや動きを支配している神経(腕神経叢)を注射でブロック(伝達麻酔)して、同時に肩の関節包に炎症を抑える薬をいれます。
麻酔が効いて肩や腕の痛みを感じなくなったら、肩を動かして、肩の関節包を広げていきます。狭くなった関節包を十分広げて、治療は終了です。 治療後は、麻酔が効いていて腕が数時間動きませんので、三角巾をつけて帰宅していただきます。
サイレントマニピュレーションの効果について
多くの患者さんでは、治療後2週間以内にかなり肩の動きが良くなり、動かしたときの痛みや夜の痛みも半分以下になることが多いです。
夜の痛みがなくなり、安眠できるようになったと喜ばれる方が多いです。
数ヶ月経過すると、ほとんどの患者さんは日常生活には支障ない程度まで回復します。
もともと、極端に動きの悪い患者さんは2-3ヶ月後に2回目のサイレントマニピュレーションをおこなう必要のある方がいらっしゃいます。予測できる場合にはそのことを前もってお伝えするようにしています。
当院での症例数
2012年から現在(2021年9月時点)までに4000例以上のサイレントマニピュレーションを施行しています。
学会やセミナーでも多くの整形外科医を初めとした医師に指導をおこない、この治療法の普及に尽力しています。
ぱくペインクリニックでの症例数
五十肩でお悩みのみなさんへ
サイレントマニピュレーションと理学療法、そしてハイドロリリースや神経ブロックの組み合わせで、多くの五十肩は速やかに痛みを取ることができ、動きの悪さも解消できます。
肩の痛みでお悩みの皆さん、是非当院までご相談ください。